(施術例)頭痛

日本人の約3人に1人がいわゆる「頭痛持ち」で悩んでいるといわれています。頭痛

頭痛といっても原因や対処法はさまざまですが、原因となる病気がなく、繰り返し起こる頭痛を慢性頭痛といい、頭痛全体の約80%を占めています。

慢性頭痛は、大きく「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3つに分けられます。

脳の血管が広がって痛む「片頭痛」

 
片頭痛は、何らかの理由で脳の血管が急激に拡張して、周囲の三叉(さんさ)神経 を刺激し、炎症物質が発生することで起こると考えられています。

三叉神経

心身のストレスから解放されたときに急に血管が拡張することがあり、仕事のない週末などに症状が現れやすくなります。

そのほか、運動不足、寝過ぎ、女性ホルモンの変動、空腹、疲労、光や音の強い刺激等も、片頭痛の誘因とされています。

<主な特徴>

◆症状:片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて、ズキンズキンと脈打つような痛みが、4〜72時間続く。痛みが起こる頻度は、月1〜2回程度。

◆頭痛以外の症状:吐き気を伴うことがある。光がまぶしく感じることがある。

◆その他:頭痛が起こる前兆として、目の前にチカチカとしたフラッシュのような光が現れたり、視野の一部が見えにくくなることがある。

<対処法>

頭痛が起こった時には、冷たいタオルを痛む部位に当てると、血管が収縮します。

また、できるだけ静かな暗い場所で休むようにすると、痛みの軽減に役立ちます。

このタイプの頭痛には、入浴やマッサージ等は血管を拡張させるので逆効果です。

<予防法>

・どのような環境が重なった時に片頭痛が起きるか記録し、そのような環境を避けるようにする。

・空腹時に頭痛が起こりやすいため、食事は3食しっかり食べる。

・寝すぎや寝不足は避ける。

・チョコレート、チーズ、ハム、ヨーグルト、赤ワイン等は片頭痛を誘発するといわれているので、取り過ぎに注意する。

・忙しかったり、ストレスが多く、交感神経が優位になりがちな方は、普段から入浴やマッサージを受け、血流を良くする。(頭痛の時に急激に血管が拡張するのをふせぐ)

頭の周りの筋肉が緊張して痛む「緊張性頭痛」


緊張型頭痛は、頭の横の筋肉や、肩や首の筋肉が緊張することで起きます。

緊張性頭痛

慢性頭痛の中で最も多く発症するタイプです。

筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて痛みが起こります。

緊張型頭痛を引き起こす原因は、無理な姿勢や過度な緊張、ストレス等が多く、また、筋肉の緊張ではなく、うつ病等心の病気が原因となる場合もあります。

また、片頭痛を併せ持つ人もいます。

<主な特徴>

◆症状:頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが起こる。数時間から数日の頭痛が反復的に起こる場合と、持続的に毎日のように続く場合がある。

◆頭痛以外の症状:ふわふわしためまい、肩や首のこり。

◆その他:動いたり温めたりすると痛みが軽くなる。

<対処法>

頭痛が起こった時には、適度に体を動かして筋肉をほぐしたり、整体・マッサージや入浴によって血行を促すようにします。

また、日頃から筋肉が過度に緊張しないように、自分に合ったリラックス方法を見つけ習慣化することが大切です。

<予防法>

・日頃からウォーキングやストレッチ等適度な運動を心がける。

・同じ姿勢を続けないように心がける。

・仕事や勉強等で長時間座りっぱなしのことが多い場合は、こまめに休憩をとって、背筋を伸ばすなどして、筋肉をほぐすように努める。

・お風呂にゆっくりつかって血行を促す。

・のんびりとリラックスした時間をもつようにする。

原因のはっきりしない「群発頭痛」


慢性頭痛の中では最も痛みが激しく、ある期間に集中して頭痛が起こります。

群発性頭痛

年に数回から数年に1回くらいの頻度で起こりますが、一度発症すると1〜2カ月にわたって、ほとんど毎日、 ほぼ同じ時間帯に激しい頭痛におそわれます。

頭痛の起こっている期間のことを「群発期」と呼び、群発期以外の期間は、頭痛はすっかり治まってしまいます。

群発頭痛の発症のメカニズムについては、まだ明らかにされていない点が多いですが、目の後ろ側を通っている内頸動脈が拡張して炎症を引き起こすと考えられています。

女性に多くみられる片頭痛に対し、群発頭痛は20〜40歳代の男性に多く、女性の4〜5倍にのぼるともいわれます。

<主な特徴>

◆症状:片側の目の奥がえぐられるような激痛が1〜2カ月間に集中してほぼ毎日起こる。1日に1〜2回起こり、1回の痛みは15分から3時間続く。

◆頭痛以外の症状:目の充血や涙、鼻水を伴うことがある

<対処法>

頭痛が起こったら早い段階で酸素を吸入するのが効果的です。

酸素を多く吸うことで頭部の動脈が収縮して痛みが和らぎます。

酸素吸入

<予防法>

・飲酒やタバコが発作の誘因になるといわれているため、群発期には禁酒・禁煙を守る。ただし、群発期が終われば飲酒をしても頭痛は起こらない。

・自律神経の関与が強いため、普段から規則正しい生活を送るように心がける。

天候と片頭痛の話し


天候によって体調を崩しやすいという人が訴える症状として多いのが「片頭痛」です。

低気圧が近づくと、一時的に外からの圧力に対して、体内からの圧力のほうが大きくなるので、血管が拡張して周囲の神経を圧迫して、ズキンズキンというような、強い痛みの片頭痛がおこることがあります。

片頭痛が始まると、音やにおい、光等に敏感になり、吐き気を伴うことがあります。

詳しいメカニズムは、まだ解明されていない部分が多いのですが、有力と言われている説に、
「三叉神経説」と「セロトニン説」
の二つがあります。

このうち、天候の変化によっておこる片頭痛は、三叉神経説と大きくかかわっているといわれています。

○三叉神経って?

三叉神経は主に顔の神経をつかさどり、脳の中でもっとも大きな神経です。

三叉神経

脳から「眼神経」「上顎神経」「下顎神経」の三つにわかれて顔面に分布するので、三叉神経と呼ばれています。

何らかの原因で欠陥が拡張し、三叉神経が刺激されると、炎症をもたらす神経伝達物質が分泌され、さらに拡張した血管自体が神経を圧迫することによって頭痛が起こります。

また、三叉神経からの情報が大脳に伝わる途中で、視覚や聴覚、臭覚をつかさどる中枢や、吐き気をコントロールする「嘔吐中枢」にも刺激が伝わります。

それにより光や音、においに敏感になったり、吐き気や嘔吐といった症状が現れるのです。

○天候と三叉神経の関係って?

低気圧が近づくと、一時的に外からの圧力に対して、身体の中からの圧力のほうが大きくなるため、血管が拡張して、三叉神経を刺激します。

その結果頭痛が起こるのです。

たとえば、「午前中は晴れるけれど、午後から低気圧が近づくため雨が降る」というような予報が出ている場合には、朝は元気でも午後から頭痛が起こる確率が高くなります。

このような場合は、頭痛薬をもって出かけたり、チョコレートやワイン等血管拡張作用のあるポリフェノールの摂取を控える等の工夫をしたほうがよいでしょう。

○片頭痛が起こってしまったら?

片頭痛が起こってしまった場合は、身体を動かすと痛みが強く現れる場合が多いので、できるだけ安静に過ごしたほうがよいでしょう。

また、血管の拡張が原因となっているので、保冷材や冷たいタオルなどで、こまめにこめかみを冷やしましょう。

血管を収縮させることで痛みが和らぎます。

さらに、片頭痛は騒音や光、におい等でも誘発されることが多いので、雨の日は人ごみを避けて静かに過ごしたり、サングラスをかけて強い光を遮るようにするのもよいでしょう。

○セロトニン説とは?

片頭痛におけるセロトニン説とは、脳内の神経伝達物質である「セロトニン」の減少により頭痛が誘発されるというものです。

セロトニン

身体に何らかのストレスが加わると、ストレスに対抗するために、身体ははセロトニンを放出し、他の神経伝達物質のドーパミンやノルアドレナリンの情報を制御しようとします。

このようにして、精神の安定を図ろうとしているのです。

さらに、セロトニンには血管収縮作用があるので、ストレスが加わると血管が収縮しやすくなります。

しかし、時間がたつと放出されたセロトニンは代謝され、血液中のセロトニン濃度は低下します。

すると、今度は血管は収縮した反動で急激に拡張するため、頭痛が起こるのです。

○女性は片頭痛を起こしやすい?

セロトニンは女性ホルモンのひとつであるエストロゲンと大きくかかわりがあり、セロトニンの量とエストロゲンの量は比例関係にあります。

月経周期によってエストロゲンの量は大きく変化しますが、特に月経直前から月経中はエストロゲンが最も少なくなります。

つまり、この時期はセロトニンの分泌も少なくなるのです。

そのため月経直前から月経が終わるまでは、血管が拡張しやすく、片頭痛も起こりやすくなるのです。

月経前や、月経中の体の不調は、主にホルモンの急激な変化に身体が対応できなくなるために起こります。

この周期に合わせて、セロトニンの分泌が低下するという影響が考られます。

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