カイロプラクティックとは?|武蔵小杉の整体ならカイロ鉄庵(くろがねあん)へ

武蔵小杉の整体師が5分でカイロプラクティックを解説!
整形外科や整骨院などに通われた経験があれば、一度は”カイロプラクティック”という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
カイロプラクティックというと”カイロ”という文言から、温めるイメージがあるかたもおられるかもしれませんが、そうではありません。
カイロプラクティックは背骨のゆがみに着目した専門的な施術であり、ゆがみの矯正や関節の機能をよくすること、自然治癒力を高めることを目的としています。
また、カイロプラクティックの施術方法は施術者によってさまざまです。
これは、カイロプラクティックがアメリカで誕生してから100年以上の歴史があることから、「背骨のゆがみに着目する」という基本的なコンセプトはふまえつつ、さまざまな施術方法がうまれてきたからです。
施術の手順としては、
まず
1.姿勢の分析や関節の機能の検査などを行い、次に
2.カイロプラクティックの理論にもとづき総合的な判断し、
3.ひとりひとりに合わせた施術方法・施術期間などをご説明したうえで、
4.施術に移ります。
カイロプラクティックの効果の一例として頭痛、腰痛、関節痛、膝の痛みなどがありますが、それだけでなく、内臓機能がアップしたり、自律神経がととのい眠りが深くなったりリラックスできるという効果があるといわれています。
カイロプラクティックと整体の違いは何?
と疑問に思われる方もおられることでしょう。
カイロプラクティックと整体の違いは以下のとおりです。
整体:明治時代、文明開化の時期にできた言葉で、西洋の施術(カイロプラクティック、オステオパシー、スポンデュロイなど)のを海外から取り入れた際に、その総称としてできた言葉。転じて、さまざまな民間施術を総称的にあらわす言葉となった。
カイロプラクティック:アメリカで生まれた背骨のゆがみに着目した施術方法。世界44か国で国家資格となっており、WHOでは唯一鍼灸とともに認められている代替療法。
ただし、日本ではまだ法制化はなされていないので、民間資格となっています。
カイロプラクティックと整体ってどっちが効果的なの?
ごくまれに「カイロプラクティックと整体ってどっちが効果的なの?」とおっしゃる患者様もおられます。
整体ならあまり抵抗はなくても、カイロプラクティックはあまりなじみのない言葉なので、不安を感じるかたもおられることでしょう。
ここまでご覧いただいたとおり、カイロプラクティックが「背骨のゆがみ」に着目し、自然治癒力をたかめる施術という基本のコンセプトはあるものの、その施術方法はさまざまです。
当院は無痛のやさしい刺激での施術をこころがけておりますので、安心してご来院いただけます。
当記事では武蔵小杉の整体師がカイロプラクティックについて、さらに詳しく解説しています。
記事は下記3部構成です。
・カイロプラクティックの起源
・カイロプラクティックの効果
・カイロプラクティックと保険
カイロプラクティックの注目すべきポイントは、慢性的な痛みに効果的な”自然治癒力”。
いままでご紹介したのは当記事の一部ですが、記事を読み進めていくと、カイロプラクティックの成り立ちや保険についても、わずか5分程度で簡単に学ぶことができますよ。
それでは順番に見ていきましょう。
目次
カイロプラクティックとは
カイロプラクティックは、主に脊柱(背骨)のゆがみを調整することで、体調不良や病気の原因となる神経の圧迫を取り除く手法です。
「神経の圧迫」を解消することで、脳からの神経伝達が正常に戻り、人間が本来持っている自然治癒力が高まります。怪我や疾病からの回復が促進され、生活の質(Quality Of Life, QOL)が向上します。
また、正しい姿勢を保つことは、自律神経を正常に整える効果もあります。カイロプラクティックは、健康な日常生活を取り戻す手助けをします。
神経について
人体には約1,400億本の神経があります。その中で知覚神経が20%、自律神経が40%、運動神経が40%を占めています。
しかし、痛みを感じるのは知覚神経の20%だけです。
日常生活や様々な要因により、脊柱(背骨)はゆがむことがあります。このゆがみが進行すると、神経を圧迫して知覚神経が「痛み」を感知します。
肩こりや腰痛は、知覚神経が肩や腰の神経の圧迫を感知し、それを脳に伝える「背骨のゆがみのサイン」となります。
実は、知覚神経が圧迫を受けると、同時に自律神経や運動神経も圧迫を受けることがあります。
以下の図は、背骨がゆがんだ時に起こる症状をまとめたものです:
頸椎のゆがみ(C1): 頭痛、神経過敏、不眠症、慢性疲労、めまいなど
正しい姿勢と背骨の健康は、身体全体の調和を保つ上で極めて重要です。背骨のゆがみが引き起こす問題を解決するためには、適切な治療やケアが必要です。
知覚神経、自律神経、運動神経などの神経は、すべて背骨と背骨の間にある「椎間孔」と呼ばれるトンネルを通って全身を巡っています。
この椎間孔は、脊柱(背骨)がゆがむと狭くなり、神経を圧迫します。
具体的には、背骨がゆがむと椎間孔の幅も狭くなり、神経が圧迫されます。
また、背骨のゆがみが部分的に体重をかけると、椎間板と呼ばれる組織が椎間孔にせり出し、トンネルの幅が狭くなることもあります。
このような状態では、椎間孔を通る神経が圧迫され、痛みや他の症状を引き起こす可能性があります。

一般的に肩こりや腰痛に対しては、痛みの緩和のための施術(麻酔、アイシングなど)や痛みを和らげる薬や湿布が処方されることがあります。
しかし、これらの施術は知覚神経を一時的に麻痺させるものであり、痛みの本来の原因である脊柱(背骨)のゆがみを治さない限り、再発の可能性が高まります。
放置されたままの脊柱のゆがみは、肩こりや腰痛だけでなく、内臓疾患や運動機能低下など他の症状も引き起こす可能性があります。
カイロプラクティックの目的は、肩こりや腰痛の痛みを一時的に和らげるのではなく、背骨のゆがみや神経の圧迫にアプローチし、身体の状態を根本的に改善し再発を防ぐことです。
背骨のゆがみを正し、筋力のアンバランスを整え、適度な運動を行い、健康的な食生活を心がけることで、生活習慣を変え、痛みの本来の原因にアプローチすることが必要です。
これによって、痛みの根本原因を解決し、身体の健康を取り戻すことができます。
カイロプラクティックの起源
カイロプラクティックは、西洋の古代から脊柱(背骨)のゆがみと病気の関係に興味を持ち、これを矯正する治療方法として実践されてきた伝統的な療法に由来しています。
この考え方を体系化し、発展させたのがカイロプラクティックの創始者であるDDパーマー(アメリカ)です。
彼は1895年9月18日に、このような療法を「カイロプラクティック」と名付け、この治療法を広めることに専念しました。
カイロプラクティックは、背骨のゆがみを正し、身体の調和を取り戻すことで健康を促進し、病気を予防するという理念に基づいています。
整体とカイロプラクティックの違い?
整体という言葉は、日本において明治時代以降に一般的に用いられるようになった造語です。
明治時代になると、欧米から西洋医学や手技療法が日本に伝わりました。この際、アメリカから導入された手技療法(オステオパシー、カイロプラクティック、スポンディロテラピー)が、それまでの伝統的な民間療法(按摩や骨接ぎなど)とは異なる方法として紹介されました。
これらの新しい技術を区別するために、日本で「整体」という言葉が使われるようになったのです。
整体は、西洋医学の手技療法として、日本の伝統的な治療法と組み合わせられ、独自の施術方法として発展してきました。
カイロプラクティックの位置づけ
カイロプラクティックは現在、約40の国々で医療類似行為として法制化されています。
WHO(世界保健機関)で有効性が認められている代替医療(西洋医学を補完代替する療法のこと)は、鍼灸とカイロプラクティックのみです。
これらの国々では、カイロプラクティックの施術家は一般的に「DC(ドクター・オブ・カイロプラクティック)」と呼ばれています。
DCはカイロプラクティック医師の略称であり、カイロプラクティックを専門的に学んで修了した者に与えられる称号です。
カイロプラクティックについてもっと詳しく
ここからは、患者さんからよく聞かれる質問に回答する形で、カイロプラクティックのことをより詳しくご紹介していきます。
コンテンツは随時更新していく予定です。
お時間のある時にお読みいただければ幸いです。

カイロプラクティックの効果
患者さんによくカイロプラクティックの効果について聞かれることがあります。
「アトピーに効くのか」「ダイエットに効くのか」「小顔になれるか」「花粉症に効果はあるか」etc

カイロプラクティックは一般的に筋骨格系の疾患、つまり、慢性的な肩こりや腰痛等にのみ効果があると思われがちですが、施術を受けた方の中には「便秘が治った」とか「夜すっきり眠れるようになった」とか、筋骨格系の疾患以外の副次的な効果を実感される方もおられるようです。
これは、カイロプラクティックが人間が本来持っている回復力、いわゆる「自然治癒力」を活性化させた結果なのです。
では、自然治癒力が高まるとなぜこのような効果があらわれるのか。
今回はカイロプラクティックの効果として、自然治癒力の活性化についてご紹介したと思います。
自然治癒力について
もともと人間には、自然治癒力という力が備わっています。
自然治癒力とはすなわち、自分で自分の故障箇所を治してしまう力のことです。
たとえば、今仮に手を切ったとします。
流れ出る血を止めるために、傷口をおさえるでしょう。
これは、現代医学でいう「圧迫止血法」になります。
そして、傷口に傷薬をつけるでしょう。
そうすると、数日の間に傷口の肉は盛り上がり、傷口は自然にふさがってきます。
このような現象をみると、あたかも傷薬が傷口を治したように見えるかもしれませんし、またそのように誤解している人もいるでしょう。

しかし、傷薬は単なる消毒薬にすぎません。
決して、傷口を閉じたり、ましてや傷口の肉をを盛り上げる力はもっていません。
これがまさに自然治癒力になります。
お医者さんが口にする「安静にしてください」という言葉も、この自然治癒力を高める方法のひとつです。
犬や猫は病気になると、身体を動かさず、食事もほとんど食べず、いたずらな体力の消耗を防いで、体力を蓄えます。
このようにして、自然治癒力を高めて、病気に打ち勝つという方法をとっています。
すなわち、犬や猫は生来もっている自然治癒力を武器にして、病気と闘っているのです。
自然治癒力を高めるには?
自然治癒力を高める一般的な方法には、安静・栄養・運動等があります。

一番有効な方法は何かというと、身体の各部分、各臓器、各器官が持てる能力をフルに発揮できる状態にすることです。
それでは、どうすればこのような状態をつくることができるのでしょうか?
人間の各臓器・各器官は独立して存在しているわけではありません。
身体の各部は絶えず運動して作業しています。
人間があらゆる動作をするときに、その動作の目的に応じて各部が密接な連絡を取りながら作業しているのです。
この人間の身体の中で起きる数多くの物理的、化学的作用を、絶えず「生きる」という目的のためにコントロールする司令塔が「脳」なのです。

そして、この脳が各部をコントロールするために、身体中にはりめぐらしたネットワークが神経であり、この神経のハイウェーとして背骨が存在します。
もしこのハイウェーが曲がったり、ハイウェーの出口がせまくなったりして、脳からの命令が円滑に伝わらないと、身体の各部、特に内臓の機能が大幅にダウンします。
結果として自然治癒力が低下します。
つまり、体力の低下や体調の乱れにつながるのです。
コリや痛みの原因は?
本来背骨は、人体の支柱としての役割を果たしています。
特に上半身には、重い頭部をはじめ内臓なのがすべて収納されているので、全体に占める重量比はとても高いものになっています。
すると、背骨だけでは支柱としてはやや心細いので、背骨を補佐すべく肩から腰にかけて、背骨の両側に、太い丈夫な筋肉が走っているのです。
この筋肉は背骨に付着して、背骨と一体構造になっています。
やっかいなことにこの大事な筋肉が太ければ太いほどコリ症状が起きやすいのです。
そこに、骨盤のゆがみ等から背骨に横方向のテンションがかかると、背骨の両側の筋肉群に異なった緊張が発生するのです。
いかに弾性が強い筋肉でも、絶えず片方は引っ張られ、一方は縮まるという状態がつづくと、うっ血や部分的な貧血が生じてコリ症状になります。
また、痛みに変わるようなケースも出てきます。
さらにこの部分の筋肉のコリは、ちょうど背骨から出てくる神経を圧迫するような形になります。
背骨の亜脱臼(サブラクセーション)とは異なった悪影響を、脳からの通信回路である神経に影響を与えるのです。
姿勢を正して自然治癒力を活性化
前述したとおり、背骨は神経回路のハイウェーの役割を果たしています。
そして、このハイウェーが渋滞せず、スムーズに流れている状態が自然治癒力が活性化した状態であるといえます。
このような状態にするにはどうすればよいのでしょうか。
結論から申し上げると姿勢を正すことがもっとも重要です。
正しい姿勢を保つことは骨に特別な病気がない限り、年齢にかわからず可能です。
そして正しい姿勢を保つことは、単に肉体の健康に関わるものばかりではありません。
身体の各部の筋肉に適当な刺激を与え、この刺激が大脳にわたり、大脳そのものを刺激し、精神活動を活発にします。
人間の姿勢は、四本足の動物とは違い、その姿勢の良し悪しが、直接健康に関係しているのです。
日本人はもともと決して姿勢が悪い民族ではありませんでした。
姿勢を正しくすることが、健康ばかりでなく、精神的にも大いに意義のあることを知っている民族でもありました。

その証拠に、江戸時代、特に武家社会の中では、威儀を正すことは日常の習慣になっていました。
剣術や柔術などの武術も正しい姿勢が基本です。
また、茶の湯、華道、舞、書道、禅などこれら民間に発達した芸術も、すべて正しい姿勢が基本となっています。
カイロプラクティックで病気が治る?
ここまでお読みになっていただいた方には、ご理解いただけると思いますが、カイロプラクティックは背骨のゆがみ(サブラクセーション)を矯正することで、神経の流れを交通整理し、自然治癒力を活性化します。
その結果、病気が治るというわけです。
これは、カイロプラクティックに限った考え方ではありません。
ギリシア時代医学の最高峰はヒポクラテスでした。

そのヒポクラテスが提唱した四種体液説の中で、「精液は頭で作られ、背骨の中を通って下がっていく」とあります。
一見すると誤りのように見えますが、仮に精液を性欲と置き換えると正しいといえるでしょう。
その性欲が背骨を通るというのも、神経の流れと考えればうなずけます。
また、東洋医学でも、西暦50年頃、中国に「内経(だいけい)」という漢方第一の古典ができており、すでに背骨を重要視する記述がなされています。
特に鍼灸は背骨の重要性を認め、背骨の両側に多くの経絡(つぼ)を見出しています。
そして、そのツボに適度な刺激を与えることで内臓の病気を治そうと試みてきました。
この考え方は鍼灸ばかりではありません。
インドのヨガも、背骨の存在を重視し、各種の体位運動によって背骨の部分を刺激し、内臓の健康をはかってきました。
また、神経の流れを整理するという意味で、現代の西洋医学でも同様の現象が起きています。
それは、麻酔科で使用する局所麻酔です。
近年局所麻酔の技術が進歩し、背骨の両側にこの局所麻酔を行うと、痛みばかりでなく、炎症等も治せることが発見されています。
また、この局所麻酔の力は、胃腸病のような炎症性のものばかりでなく、ぜんそくのようなアレルギー性の発作も、内分泌代謝に関係する糖尿病にも有効といわれだしています。
それはなぜか。
一言でいうと、麻酔によって神経を麻痺させ、その部分の緊張を解き、血液の循環を良好にするからです。
つまり、神経の異常緊張を取り除くことが病気の治りの早道ということになります。
カイロプラクティックも同様に、神経のハイウェーを整理し、交通渋滞をなくして、異常緊張を取り除いて自然治癒力を活性化しているのです。

カイロプラクティックで自律神経が整う?

カイロプラクティックでなぜ自律神経が整うのか、疑問に思っている方も多くおられるかもしれません。
自律神経のはたらきは、間脳がつかさどっていて、不随意筋(自らの意志でコントロールできない筋肉、心筋や内臓の平滑筋等)の運動やさまざまな腺の分泌や内臓の働き等をコントロールしています。
そして、「自律」とあるように、私たちの意志ではコントロールできないという特徴があります。
心臓を動かしたり、食べたものを胃や腸で消化したりするのが代表的な働きとなります。
自律神経は、運動神経や知覚神経と同じく、脳や脊髄等の中枢神経から、脊柱の椎間孔という孔を通じて、末梢神経となって全身を張り巡っています。
交感神経と副交感神経
自律神経は次の2種類の神経系統から成り立っています。
交感神経
副交感神経
交感神経と副交感神経は、それぞれ相反する方向に働きます。一言でいえば。。。
交感神経→興奮させる
副交感神経→リラックスさせる
職場で何かミスをおかしてドキドキしたり冷や汗がでたり、運動で全力で動くときには、交感神経が働いています。
他方、リビングルームでくつろいだり、お風呂にはいってゆっくりしているときは、副交感神経が優位にはたらいているのです。
このように、交感神経と副交感神経のバランスは、私たちの生命活動のすべてをコントロールしているのです。
交感神経と副交感神経は、通常は拮抗関係にあり、シーソーのように相互に活発化して、身体に働きかけています。
どちらか一方が働いた後は、必ず揺り戻しが来て、もう一方の神経が働き始めることを繰り返すわけです。
このシーソーの働きがうまくいっているときは、生活にメリハリがつき、体調もいい状態がつづきます。
ところが、シーソーの働きを無視して、働き過ぎたり、リラックスしすぎたりといった生活をつづけていると、一方の神経だけが優位になり、もう一方の神経タイプに戻りにくい体質になっていきます。
自律神経のメカニズム
交感神経が優位になると、神経伝達物質の分泌が抑制され、知覚が鈍る知覚鈍麻が起きます。
そして、心臓に働きかけて拍動を早くし、血管を収縮させて血圧があがります。
呼吸も早く、浅くなります。
こうすることで、心身共に興奮状態を作り、活発に活動しやすくするのです。
活動時には、身体に傷をつくることも多くなるので、傷から侵入する細菌等の外敵から体を守る必要も出てきます。
そのため、交感神経が活発化すると、身体を外敵から守る「白血球」のうち、細菌等を攻撃する「顆粒球」が増えます。
他方、副交感神経が優位になると、神経伝達物質がより多く分泌されるため、知覚が鋭敏になり、痛みやかゆみ等を感じやすくなり、味覚や臭覚も鋭くなります。
心臓の拍動を遅くし、血管を拡張させ、呼吸を深くゆっくり安定させます。
また、食後には胃腸の働きを活発化させて消化を助ける役割も果たします。
食後はすぐ行動しにくいものですが、それは心身ともに、穏やかな休息に適した状態を作り出しているからです。
また、休息時、体内では白血球の一種の「リンパ球」が、がん等の異常細胞を攻撃して、身体を防衛、メンテナンスしています。
リンパ球は、食事によって体内に入ってくる異物から体を守る働きがあり、副交感神経は、このリンパ球を増やす働きもあります。
男性より女性の方が感覚が鋭敏で感性豊かな性格を持っている人が多いのは、そもそも男性は交感神経タイプ、女性は副交感神経タイプが多いからです。
交感神経の優位なときに、知覚が鈍くなることは、実は人間が物事に集中して活発に活動するには、合理的な状態なのです。
仕事や勉強、スポーツ等で集中しているときに、いちいち体の不調が気になっていたら行動を起こせなくなってしまいます。
そういうとき、私たちの身体は自動的に不調を感じる感覚を遮断し、全力で物事に取り組めるようになっているのです。
逆に副交感神経が優位になると、「あれ?この傷いつできたのかな?そういえば痛い。」と交感神経が優位な時に受けた身体のダメージに遅ればせながら気づくという現象が起きます。
激務明けの休日に、身体の不調が噴き出すように感じられるのはこのためです。

また、交感神経が優位の極限状態がつづいてしまうと、神経伝達物質が抑制されつづけ、知覚も思考力も鈍ったまま、身体に深いダメージを受けても、気づかすにそのまま走り続けることになります。
人の話がきけなくなり、何を言われても、受け入れて考えることができなくなるのです。
したがって、上手に「からだの声」を聴けるようになるには、副交感神経が優位になる時間を確保する必要があります。
何か月も休みなしで働いている人は、月に数日でも休むことで「そういえば腰が痛い」「手足が冷えている」「無理な生き方をしている」など、体調をとらえる力や、自分の生活を振り返る思考力がよみがえってくるのです。
カイロプラクティックでなぜ自律神経が整うの?
このように相反する働きをもつ交感神経と副交感神経ですが、頸部(首)と骨盤(仙骨)付近の自律神経は副交感神経が支配していて、背中(胸部と腰部)の自律神経は交感神経が支配しているといわれています。
カイロプラクティックは、背骨の歪みを矯正し、神経の圧迫を解放することで、自然治癒力の発揮を促す療法です。
カイロプラクティックは1895年に創始され、約120年が経過しており、背骨の歪みを矯正するための様々なテクニックが開発されてきました。
代表的なものに、ターグルリコイルテクニックやSOTテクニック、ガンステッドテクニック等があるのですが、多くのテクニックが頸部と骨盤に対する矯正にフォーカスしたものです。
これは、頸部や骨盤の神経の圧迫を解放することで、自律神経のうち副交感神経の活性化を促し、白血球のうちリンパ球の割合を増やす効果があります。
前述したとおり、リンパ球はがん等の異常細胞を攻撃して、身体を防衛、メンテナンスする働きがあるので、この割合が増えるということは、身体の免疫力が向上することにもつながるのです。
カイロプラクティックのテクニックを開発してきた方々は、頸部や骨盤を矯正することで免疫力が向上することを、無意識のうちに発見していたのかもしれません。
特に、不況による長時間の労働や、パソコンやスマホ等の電子機器にさらされることが多い現代では、どうしても、自律神経が交感神経が優位に向かいがちです。
信頼のできるカイロプラクティックフィジシャンを受診し、自律神経を整えてみてはいかがでしょうか?♪

カイロプラクティックの保険診療
今回は日本の保険診療とカイロプラクティックの関係について、現状をふまえたうえで未来予想図を考えてみたいと思います。
日本の医療費とカイロプラクティック
日本の医療費は戦後、飛躍的に伸びました。
これは主に食生活の西洋化に伴う生活習慣病の増加と、平均寿命の延長によって終末医療などの老人医療費が増加したことが主な原因とされています。
GDPに占める医療費の割合も増加し、国家財政に圧力をかけています。
現在、少子高齢化が進む中、国民医療費の削減が求められており、老人の医療費負担も増加しています。
将来的には、保険が適用される診療が制限され、病院でしか受けられない疾患に限られる可能性があります。
このような状況下では、個人が自身の健康を守るために積極的な健康管理を行うことが求められます。
予防医学や自己管理がますます重要となり、健康維持のための生活習慣や食事、運動などが注目されています。

歯科業界は「虫歯になってから解消する」ではなく、「虫歯にならないようにする」という意識改革を進め、大変な成功を収めています。
最近の小学校6年生の平均虫歯の本数は、12歳の永久歯の一人当たりの平均虫歯数が、平成4年では4.17本でしたが、平成26年には1.00本まで減少しました。
これは22年で4分の1以下に虫歯を減らすことに成功したことを示しています。
この成功は主に歯磨きを主とした口腔ケアの啓発活動の結果とされています。
他方、日本のカイロプラクティックは、WFC(カイロプラクティック世界連合)の基準にあわせるべく、世界レベルの教育水準とカイロプラクティックの法制化をめざして、業界団体の統一化を目指している状況です。
法制化が実現すれば、当然、保険診療としてのカイロプラクティックを期待する向きもあるやもしれません。。。
とはいえ、日本の医療費がこのような状況のなかで、日本であらたにカイロプラクティックを保険診療として認めてもらのは極めて難しそうです。
既存の保険診療の支出をいかに抑制するかを、国家を上げて検討しているところに、新たに保険診療の範囲を認めることはないでしょう。
ただ、だからといってカイロプラクティックフィジシャン(カイロプラクティック従事者)は悲観することもないように思います。
というのも、カイロプラクティックがもっとも得意とするのは「未病気状態」に対する予防医学だからです。
背骨の歪みを矯正することによって、神経の圧迫を解放し、自然治癒力や免疫力をたかめ、病気にならないような身体づくりのお手伝いをすることがカイロプラクティック本来の目的です。
もちろん、「肩こり」「腰痛」等のつらい症状になってからカイロプラクティックを受診される方も多いのですが、本来は家庭医のように、定期的に背骨をメンテナンスすることにより健康状態を保つことを目的とした療法です。
定期的にカイロプラクティック受診いただくことによって、表面にでている症状にフォーカスせず、病気の根本の原因(姿勢の乱れ、運動不足、仕事のし過ぎ、食事の乱れetc))にアプローチすることができるのです。
つまり、カイロプラクティックフィジシャンが本来の役割を果たすことによって、医療費の削減に貢献できるということになります。
そのためには、カイロプラクティックを保険診療としてもらうことよりも、カイロプラクティックの本来の役割について、啓もう活動を進めていくべきでしょう。
アメリカのカイロプラクティック保険診療

昨今、アメリカでも保険診療をやめて、自由診療に切り替える整体院が増えているとのことです。
カイロプラクティックフィジシャンが保険会社に保険診療の請求をしたとしても、全額認められなかったり、何回も督促しないと支払われないような状況もあるようです。
また、保険診療のみの施術となると、基本的に患者さんに提供できる施術は保険会社が認めたものだけということだそうです。
もちろん、このような施術だけで治るような患者さんだけであれば問題ないのかもしれませんが。。。
仮に、日本で保険診療が可能になった場合、以下のような問題が出るのではないかと懸念しています。
必要な施術を提供することができない
保険診療の範囲内では、患者さんに必要と思われても提供できない施術がでてきてしまいます。
しかしながら、カイロプラクティックフィジシャンとして患者さんに必要な施術ができないことで、アイデンティティに悩む方もでてくるかもしれません。
手技よりも機械施術が中心
カイロプラクティックはギリシャ語で「手による療法」という意味です。
しかしながら、手技による技術はどうしても個々人の熟練度に依存してしまいます。
保険会社としては、比較的だれでも安全に使用できると思われる超音波等の機械施術の方が保険請求としては認めやすいでしょう。
対象疾患は、筋骨格系・急性の症状に限る(自律神経・慢性症状・姿勢の矯正は範囲外)

カイロプラクティックは、脊柱の歪み(サブラクセーション)を矯正することにより、神経の圧迫を解放することを目的としています。
つまり、筋骨格系のみならず、神経(運動神経、知覚神経、自律神経)に起因する疾患も適応症なのです。
実際、自律神経の失調症状(頭痛、めまい、はきけ、内臓機能の低下etc)等も、カイロプラクティックの適応症状となります。
保険会社は投薬や外科的手術等わかりやすい施術に関しては、これを保険診療として認めてくれるかもしれません。
しかしながら、例えば自律神経に起因する内臓疾患に対するカイロプラクティックによる施術は、 因果関係をきちんと証明しないと保険診療は認められないのではないかと懸念しています。
対症療法中心(骨格のゆがみ、姿勢矯正はだめ)
前述のとおり、カイロプラクティックの得意分野は「予防医学」として、未病気状態の背骨の歪みを矯正することで、病気になりにくい、自然治癒力を最大限発揮できる身体づくりのお手伝いをすることです。
しかしながら、日本の柔道整復師法を見ると、保険診療として認められるのは、急性の「ぎっくり腰」「首の痛み」「打撲」「ねんざ」等の症状に限られるようです。
つまり、保険診療が認めているのは、急性の症状を対象とした対症療法がメインで、慢性の肩こりや腰痛に対する施術や、姿勢矯正や筋力のアンバランスの補正といった症状の根本施術は保険の対象とならないのです。
カイロプラクティックに当てはめて考えると、根本的な背骨の歪みを治し神経の圧迫を解放するような施術ではなく、症状をなるべく緩和させる(冷やす、圧迫するetc)施術が中心となってしまうことになるでしょう。
カイロプラクティックの世界では、腰の痛みに対し、頸椎や胸椎の歪みを矯正することもよくあるのですが、こちらも明確な因果関係を証明しないと、保険診療としては認められないかもしれません。
ボックスオンザウォール

アメリカでは自費診療のひとつの形態として「ボックスオンザウォール」という方式をとっている整体院があります。
これは、カイロプラクティックの施術に対し、患者が感じた価値を壁に掛けられた箱(ボックスオンザウォール)に入れるという形式です。
この方式のメリットは、カイロプラクティックフィジシャンは患者にとって必要と思われる施術ができ、患者は自身が納得した金額を報酬として支払うということです。
何にも縛られず自由に施術できることから、もっとも純粋なカイロプラクティックの支払方式と考える方もおられるようです。
日本で適用可能かどうかは難しいですが、カイロプラクティックを啓もうする手段として考えてもよいかもしれません。
保険診療を目指すよりは現実的な気がします。
施術家としての勇気がためされそうですが。

この記事を書いた人
料金・ご予約・アクセス
ご予約・お問い合わせの電話をいただきましたら、
「はい、カイロ鉄庵(くろがねあん)です。」
と対応いたしますので、
「ホームページを見て、予約(問い合わせ)をしたいのですが」
とお伝えください。
ご予約の際、下記の2点についてお伺いいたします。
1.ご希望の日にち(お問い合わせの場合はお問い合わせ内容)
2.お名前
営業時間外も、電話を留守番電話設定にしておりますので、お気軽にご連絡ください。
(NEW)ネット予約の方はこちらからどうぞ♪
営業時間
料金

初回60分

・VISA,MasterCard,JCB,American Express,ダイナース 他

〒211-0011
神奈川県川崎市中原区下沼部1760−4
<<JR横須賀線武蔵小杉駅より約6分>>
新南口改札を出、デリド(Deli°f)の手前の小道を左折。
道路に突き当たったら左折。
右手にNECのタワーを見ながら徒歩3分で南武線の踏切に。
そのまま直進し、一つ目の角(串ぎゅうさんの手前)を右折。30秒直進した右手です。
<<JR南武線向河原駅より約2分>>
改札を出たら右折し、一つ目の角(串ぎゅうさんの手前)を右折。
30秒直進した右手です。